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第1章 総則
(趣旨)
第1条 この達は、自衛隊の原子力災害派遣に関し必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この達において「原子力災害派遣計画」とは、原子力災害派遣に関する訓令(平成12年防衛庁訓令第75号。以下「訓令」という。)第7条の規定に基づき、原子力災害派遣実施部隊の長が作成する原子力災害派遣に関する計画をいう。
分類番号:J−J1−J11
保存期間:30年
(原子力災害派遣実施部隊の長及び長の責任)
第3条 訓令第3条に規定する原子力災害派遣実施部隊の長は、次の各号のとおりとする。
(1) 緊急事態応急対策実施区域における緊急事態応急対策の実施を支援する方面総監又は航空機による輸送支援を行う第1ヘリコプター団長
(2) 緊急事態応急対策実施区域を警備区域とする地方総監。ただし、災害の規模、態様等により、特に必要と認められる場合には、自衛艦隊司令官
(3) 航空総隊司令官
2 部隊等の長は、原子力災害派遣実施部隊の長の命令により原子力災害派遣を行うとともに、原子力災害派遣に関するそれぞれの部隊等の長の権限に応 じ必要な措置を行うものとする。
第2章 指揮系統の特例
(陸上自衛隊の指揮系統の特例)
第4条 訓令第5条の規定に基づく原子力災害派遣に関する陸上自衛隊の指揮系統の特例については、自衛隊の災害派遣に関する達(平成18年自衛隊統合達第20号。以下「災害派遣達」という。)別紙第1第2項第1号ア(ア)の規定を準用する。ただし、東部方面総監の第1ヘリコプター団長に対する指揮は、第1ヘリコプター団長が原子力災害派遣実施部隊の長として行動する場合は、適用しないものとする。
(海上自衛隊の指揮系統の特例)
第5条 訓令第5条の規定に基づく原子力災害派遣に関する海上自衛隊の指揮系統の特例については、災害派遣達別紙第2第1項第1号の規定を準用する。
(航空自衛隊の指揮系統の特例)
第6条 訓令第5条の規定に基づく原子力災害派遣に関する航空自衛隊の指揮系統の特例については、災害派遣達別紙第3第1項第2号の規定を準用する。
第3章 原子力災害派遣の準備に関する措置
(原子力災害派遣計画)
第7条 第3条第1項各号に規定する原子力防災派遣実施部隊の長は、自衛隊の原子力災害派遣に関する計画に基づき、原子力災害派遣計画を作成するものとする。
2 方面総監及び第1ヘリコプター団長が作成する原子力災害派遣計画は、災害派遣達別紙第1第3項第1号の規定により作成する計画の一部として作成 することができるものとする。
3 自衛艦隊司令官及び地方総監は、原子力災害派遣計画を作成する場合には、災害派遣達別紙第2第2項第2号ア(ア)から(キ)まで及び(ケ)から(サ)までの規定を準用する。この場合において、「災害派遣」とあるのは「原子力災害派遣」と、「災害の救援」とあるのは「緊急事態応急対策の支援」と、「地方総監及びその指定する部隊等の長」とあるのは「原子力災害派遣実施部隊の長」と読み替えるものとする。
4 原子力災害派遣実施部隊の長は、原子力災害派遣計画を作成した場合又はこれを大規模に更新した場合は、その都度統合幕僚長に報告するものとする。
5 原子力災害派遣実施部隊の長以外の部隊等の長は、原子力災害派遣実施部隊の長の計画作成に協力するものとし、当該計画に基づき所要の準備を整えておかなければならない。
(情報資料の収集整理)
第8条 訓令第7条第2項に規定する原子力災害派遣に関する準備として収集整理する情報資料は、次の各号に掲げるものとする。
(1) 原子力事業所の事業内容、原子力事業者防災業務計画及び防災組織
(2) 都道府県、市町村及び指定地方行政機関並びに指定公共機関等関係機関における災害予防責任者及び原子力災害予防対策の内容
(3) 原子力事業所周辺地域における現況
ア 住民(原子力事業所からの距離及び方向に応ずる人口を含む。)
イ 病院、医院、診療所の配置及び能力
ウ 稜線、水系及び植生
エ 交通、通信施設
オ 避難所、ヘリポ−ト適地等の防災関連施設
カ 気象及び海象の特性
(原子力災害派遣訓練)
第9条 原子力災害派遣実施部隊の長は、原子力災害派遣に関する訓練を行う場合、必要に応じ指揮系統外の部隊の長と協議して、当該部隊の参加を得ることができるものとする。
2 前項の協議を受けた部隊等の長は、やむを得ない事由のない限り協議に応じて当該訓練に参加し、又は隷下の部隊等を参加させるものとする。
第4章 原子力災害派遣時の措置
(原子力災害派遣部隊等の任務)
第10条 原子力災害派遣部隊等は、次に各号に掲げるものについて支援することにより人命又は財産の保護に当たるものとする。
(1) モニタリング支援
(2) 被害状況の把握
(3) 避難の援助
(4) 行方不明者等の捜索救助
(5) 消防活動
(6) 応急医療、救護
(7) 人員及び物資の緊急輸送
(8) 危険物の保安及び除去
(9) その他臨機の必要に対し、自衛隊の能力で対処可能なもの
(原子力災害の規模、様相等に応じた措置)
第11条 原子力災害派遣実施部隊の長は、原子力災害を実施するに際し、初動において原子力災害の規模、様相等に関する情報収集を行い、支援能力が不足することが予測される場合は、速やかに統合幕僚長に報告するものとする。
2 緊急事態応急対策実施区域以外の警備区域を担任する原子力災害派遣実施部隊の長及び緊急事態応急対策実施区域以外に所在する長官直轄部隊等の長は、原子力災害の規模、様相等に応じて、速やかに必要な部隊等を緊急事態応急対策実施区域に派遣できる態勢をとるものとする。
3 原子力災害派遣を命ぜられた部隊等の長が当該派遣を行うに当たってとるべき措置等については、訓令第12条から第14条までの規定によるほか、 訓令第4条に規定する防衛庁防災業務計画及び自衛隊の原子力災害派遣に関る計画に示されるところによる。
(広報)
第12条 原子力災害派遣に際し、原子力災害派遣実施部隊の長は、関係機関と周到に調整して報道機関に対し、自衛隊の支援活動状況を適時発表すると ともに、その取材協力に関する便宜供与を図り、支援活動に対する国民の協力態勢の醸成に務める。また、支援地域住民に対しては、地域行政機関等と 協力して適時必要な事項を広報し、民心の安定に寄与するものとする。
第5章 報告
(原子力災害派遣等に関する報告)
第13条 原子力災害派遣実施部隊の長は、訓令第15条の規定に基づく報告に当たっては、次の各号に掲げるものについて統合幕僚長に報告するものとする。
(1) 原子力災害の状況、特に放射線による影響がある地域の範囲
(2) 関係機関の活動状況及び住民の状況
(3) 派遣勢力及び活動状況
(4) 成果の概要
(5) じ後の見通し及び計画
2 原子力災害派遣実施部隊の長は、訓令第16条の規定に基づく報告に当たっては、通常、派遣場所、派遣部隊等、派遣期間、延べ派遣人員、延べ車両、延べ航空機、主要成果の概要又は概数その他特に必要と認める事項について明らかにする。
3 原子力災害派遣実施部隊の長は、前項の報告を通常、撤収後20日以内に統合幕僚長に行うものとする。
4 法第83条の3の規定による長官からの命令に基づき部隊等を派遣する以前、あるいは派遣した以降に、法第83条第2項の規定により部隊等を派遣した場合における報告は、前各項の報告をもって代えることができる。
第6章 雑則
(海上自衛隊における海上自衛隊以外との通信)
第14条 災害派遣達別紙第2第6項第1号から第3号までの規定は、海上自衛隊の部隊が実施する原子力災害派遣時における海上自衛隊派遣部隊等と海上自衛隊以外との通信について準用する。
(海上自衛隊における後方支援)
第15条 災害派遣達別紙第2第7項第1号の規定は、海上自衛隊の部隊が実 施する原子力災害派遣時の派遣部隊等に対する後方支援について準用する。この場合において、同項中「災害派遣命令者」とあるのは「原子力災害派遣実施部隊の長」と読み替えるものとする。
(委任)
第16条 原子力災害派遣実施部隊の長は、この達の実施に関し必要な事項を定めることができる。
附 則
この達は、平成18年3月27日から施行する